プロフィール
年齢:25歳
性別:男
職業:駄菓子屋の経営
趣味:バスケットボール
自分史
1999年、春。栃木県の小さな町で、僕は一人っ子として産声を上げた。父と母はごく普通のサラリーマンで、共働き。僕の幼少期は、いつも少し寂しさを抱えながらも、温かい家庭の中で育まれた。そして、僕の人生において特別な場所となるのが、祖母が営む小さな駄菓子屋だった。
祖母の店は、子供たちの笑顔と活気に満ち溢れていた。色とりどりのお菓子が並び、子供たちは目を輝かせながらお小遣いを握りしめている。僕はいつもその光景を、店の隅っこから眺めるのが好きだった。時折、おばあちゃんがおまけのお菓子をそっと握らせてくれる時の喜びは、今でも忘れられない。
やんちゃで好奇心旺盛だった僕は、近所の子供たちといつも外で駆け回っていた。気になるものがあるとすぐにちょっかいを出すような、そんな子供だった。でも、駄菓子屋ではおとなしく、お菓子を眺めている時間も好きだった。おばあちゃんがよく言っていた「笑顔が一番だよ」という言葉は、幼いながらに僕の心に深く刻まれた。
小学校に入ると、僕はさらに活発になった。バスケットボール部に入部し、毎日ボールを追いかけることに夢中になった。負けず嫌いな性格もこの頃から芽生え、練習にも熱が入った。友達もたくさんでき、放課後はいつもみんなでワイワイ騒いでいた。小学校の一番の思い出は、バスケ部で初めて試合に勝った時のことだ。チームのみんなと力を合わせ、掴んだ勝利の味は格別だった。この経験から、仲間と協力して目標に向かうことの大切さを学んだ。
中学校に入ると、バスケ部での活動はさらに本格化した。相変わらず熱心に部活に打ち込む一方で、勉強にも少しずつ意識が向くようになった。思春期特有の悩みも多少はあったけれど、基本的には明るく過ごしていたと思う。中学校時代の思い出は、部活終わりにみんなで駄菓子屋に寄り、他愛もない話で盛り上がった日々だ。あの頃の仲間は、今でも大切な友人たちだ。この頃、僕は仲間との絆の大切さを改めて感じた。
高校生になると、僕の生活の中心は完全にバスケットボール部になった。キャプテンを任され、チームをまとめる難しさや責任感を学んだ。高校最後のインターハイ予選で、目標としていた県大会に出場できたことは、僕にとって大きな達成だった。結果は初戦敗退だったけれど、チーム全員で最後まで諦めずに戦い抜いた経験は、かけがえのない宝物だ。この経験を通して、目標に向かって努力することの大切さと、結果が出なくても諦めない粘り強さを学んだ。
大学に進学すると、新しい出会いがたくさんあった。様々な価値観を持つ人たちとの交流は、僕の視野を大きく広げてくれた。バスケサークルでエンジョイバスケを楽しんだり、アルバイトでお金を稼ぐ大変さを知ったりと、充実した日々を送った。大学時代の思い出は、バスケサークルの仲間と行った合宿だ。昼間はバスケ、夜はバーベキューや恋バナで盛り上がり、本当に楽しい時間だった。この経験から、様々な価値観を受け入れることの大切さを学んだ。
大学卒業を間近に控えた頃、祖母が長年続けてきた駄菓子屋を閉めることを知った。寂しさを感じると同時に、幼い頃から慣れ親しんだあの場所がなくなることに、強い抵抗を感じた。子供たちの笑顔が溢れるあの場所を、どうしても守りたい。そう強く思った僕は、祖母に自分が店を継ぐことを申し出た。
22歳で駄菓子屋の店主となった僕の社会人生活は、決して順風満帆ではなかった。売り上げは伸び悩み、不安になることも多かった。それでも、店にやってくる子供たちの笑顔を見ると、この仕事を続けていきたいという気持ちが湧いてきた。初めて子供たちが「このお店、大好き!」と言ってくれた時の喜びは、今でも忘れられない。
現在25歳。駄菓子屋の経営は決して楽ではないけれど、子供たちの笑顔と、地域の人たちの温かさに支えられながら、日々奮闘している。祖母も時々店に出て手伝ってくれる。おばあちゃんの優しい笑顔と、子供たちの楽しそうな声が店内に響くのを見るのは、僕にとって何よりの幸せだ。
僕の人生において一番大切な価値観は、人との繋がりと笑顔だ。駄菓子屋は、子供たちの笑顔と未来を育む場所。おばあちゃんから受け継いだこの大切な場所を守り、これからもたくさんの笑顔と繋がりを育んでいきたい。そして、いつまでも子供たちの笑顔が溢れる、そんな温かい駄菓子屋であり続けたいと願っている。僕の憧れの人は、他でもない、僕のおばあちゃんだ。長年、地域の子供たちに笑顔を届け続けてきたおばあちゃんの温かさと強さを、僕はこれからも追い続けていく。
インタビュー
人生一番の成功はなんですか ?
僕にとって一番の成功は、やっぱりこの駄菓子屋を継いで、なんとか続けてこられていることだと思います。大学を出てすぐに、経験も知識もないまま飛び込んだ世界でしたから、本当に手探りの毎日でした。売り上げが伸び悩んで、何度も心が折れそうになったけれど、それでもこうして店を開け続けられている。そして、何よりも子供たちの笑顔を見ることができている。それが、僕にとって何よりも代えがたい成功です。
人生一番の成功から学んだことはなんですか ?
一番学んだことは、「諦めないことの大切さ」ですね。最初は本当にどうしたらいいかわからなくて、不安ばかりでした。でも、おばあちゃんの言葉や、子供たちの笑顔を思い出すと、「ここで諦めたら、それこそ終わりだ」って気持ちが湧いてきたんです。地道に工夫を重ね、地域の人たちとの繋がりを大切にしていくうちに、少しずつですが、お店を続けていく自信が持てるようになりました。
人生一番の失敗はなんですか ?
大きな失敗というほどのものは、今のところ経験していないかもしれません。ただ、小さな失敗は数えきれないほどしてきました。例えば、子供たちが喜ぶと思って仕入れたお菓子が全然売れなかったり、お店のレイアウトを変えたら逆に使いにくくなってしまったり…本当に些細なことばかりですけどね(笑)。
人生一番の失敗から学んだことはなんですか ?
小さな失敗から学んだことは、「常に変化に対応することの重要性」ですね。子供たちの好みはどんどん変わっていくし、地域のお客様のニーズも常に変化しています。だから、現状維持ではダメで、常に新しいことに挑戦したり、お客様の声に耳を傾けたりすることが大切だと学びました。失敗を恐れずに、まずはやってみることが大事なんだと思います。
人生で一番大切にしている価値観はなにか ?
人生で一番大切にしている価値観は、やっぱり「笑顔」ですね。
なぜそれを人生の価値観と考えましたか ?
幼い頃から、おばあちゃんの駄菓子屋は、いつも笑顔が溢れる場所でした。子供たちが目を輝かせながらお菓子を選び、嬉しそうに友達と分け合う。そんな光景を見ていると、自然と心が温かくなりました。そして、僕自身も、誰かの笑顔を見ると、すごく幸せな気持ちになるんです。駄菓子屋は、子供たちの笑顔が生まれる場所でありたい。そして、僕自身も、いつも笑顔を絶やさない人間でありたいと思っています。
人生で一番大切にしている価値観をもった具体的なエピソードはなんですか ?
児童養護施設でボランティア活動をしている時に、施設の子供たちと遊んでいた時のことです。
ある子供が、他の子供たちと喧嘩をして、泣いていました。
私はその子を抱きしめ、話を聞いてあげました。すると、その子は少しずつ心を許し、笑顔を見せてくれました。
その時の子供の笑顔は、何よりも宝物でした。「子供たちの笑顔を守るために、自分ができることを精一杯尽くしたい」という思いを強くしました。
これからやりたい夢や目標はなんですか ?
これからやりたい夢は、この駄菓子屋を、もっと地域の人たちにとってなくてはならない場所にすることです。子供たちはもちろん、大人も気軽に立ち寄って、懐かしい気持ちになったり、ちょっとした息抜きができるような、そんな温かい場所にしたいですね。将来的には、この小さな駄菓子屋をモデルに、全国に笑顔の輪を広げていけたら、なんて夢も見ています(笑)。
読者へのメッセージみなさんへのメッセージ
人生には、楽しいことばかりじゃなく、辛いことや苦しいこともたくさんあると思います。でも、どんな時も笑顔を忘れずに、前を向いて進んでいけば、きっと道は開けると信じています。そして、もし疲れた時は、甘いお菓子でもつまんで、ちょっと一息ついてください。あなたの笑顔が、誰かの心を温かくする力を持っているはずですから。僕の駄菓子屋が、皆さんの笑顔のきっかけになれたら、こんなに嬉しいことはありません。これからも、たくさんの笑顔に出会えることを楽しみにしています!