プロフィール
年齢:24歳
性別:男性
職業:飲食店経営
趣味:海外旅行(大学時代も留学していた)
自分史
波瀾万丈、でも温かい人との繋がりに支えられてきた24年間
第一章:活発な幼少期、父との思い出のブランコ
千葉県の閑静な住宅街で、インド人の父と日本人の母の間に生まれた僕は、幼い頃からとにかく元気いっぱいの少年だった。近所の年上の子たちを巻き込み、毎日日が暮れるまで外で遊び回るのが日常。新しいもの好きで、少しでも気になることにはすぐに首を突っ込む、好奇心旺盛な子供だった。
そんな僕にとって、一番の遊び場であり、温かい思い出の場所は、父が庭の木に作ってくれた大きなブランコだった。風を切って空に近づく感覚が楽しくて、飽きもせずにずっと漕いでいた。あの時、ブランコを揺らしてくれた父の笑顔は、今でも鮮明に覚えている。
この頃から、「やってみないと分からない」という精神が根付いたように思う。様々なことに臆せず挑戦する今の自分の土台は、この活発な幼少期に培われたのだろう。
第二章:野球に明け暮れた少年時代、仲間との絆
小学校に入ると、僕の生活は一変した。夢中になったのは、野球。負けず嫌いな性格に火がつき、チームの勝利のために毎日ひたすらボールを追いかけた。一方で、友達とくだらないことで笑い合ったり、少しばかりのいたずらをしたりする、明るくやんちゃな一面も持ち合わせていた。
小学校時代の一番の思い出は、やはり野球チームで初めて県大会優勝を成し遂げた瞬間だ。みんなで力を合わせ、苦しい練習を乗り越えて掴んだ勝利の味は格別だった。あの時、共に喜びを分かち合ったチームメイトとの絆は、今でも僕の心の支えとなっている。
この経験を通して、僕はチームワークの大切さを学んだ。一人では成し遂げられないことも、仲間と力を合わせれば大きな目標を達成できる。この教訓は、今の飲食店経営においても、スタッフとの連携を重視する僕の根幹となっている。
中学校に入っても、野球中心の生活は続いた。ただ、周りの友達が将来について考え始める中で、僕も少しずつ自分の進路を意識するようになった。そして、改めて自分は本当に野球が好きなんだと再認識した。
中学校時代の忘れられない思い出は、野球部の仲間たちと過ごした夏合宿だ。 厳しいな練習の合間の花火、夜遅くまでの語り合い。苦楽を共にした仲間との時間は、何にも代えがたい宝物だ。この合宿を通して、僕は目標に向かって継続することの大切さを学んだ。日々の小さな努力の積み重ねが、着実な成長に繋がる。それは、今の飲食店の仕事においても、お客様の信頼を得るための重要な要素だと感じている。
高校時代も、甲子園という大きな目標を追いかけ、野球に打ち込んだ。ひたすら練習に明け暮れる毎日の中で、少し視野が狭くなっていたかもしれない。周りの友達が様々なことに興味を持つ中で、自分は野球以外に何も知らないのではないかと、焦りを感じることもあった。
高校最後の夏の大会。あと一歩のところで甲子園出場を逃した時の悔しさは、今でも鮮明に覚えている。しかし、チーム全員で最後まで諦めずに戦い抜いた経験は、結果以上に大切なものを僕に残してくれた。目標を持つことの大切さ、そして、結果が出なくても努力した過程にこそ意味があるということを学んだのだ。この経験は、今の僕が困難に立ち向かう際の原動力となっている。
第三章:異文化との出会い、そして人生の転機
大学に進学した僕は、かねてからの夢だった海外留学を実現させた。初めての一人暮らし、異なる文化、様々な価値観を持つ人々との出会いは、僕の視野を大きく広げてくれた。それまでどちらかというと内向的な面もあった僕が、積極的に人と関わるようになり、オープンな性格へと変わっていくのを感じた。
大学時代の一番の思い出は、初めての一人旅で訪れた父の故郷、インドでの経験だ。混沌としたエネルギー、鮮やかな色彩、そして何よりも人々の温かさ。自分のルーツに触れ、深く理解することができたこの旅は、僕にとって忘れられない宝物となった。この経験を通して、多様な価値観を受け入れることの大切さを学んだ。お客様も様々な背景を持っている。それぞれの価値観を尊重し、寄り添うことの重要性を、今の仕事を通して日々実感している。
大学卒業後、僕は大手金融会社に入社した。しかし、法人営業の仕事は、想像以上に厳しいものだった。毎日上司に叱責され、自分は社会でやっていけないのではないかと、深く落ち込む日々が続いた。自信を失いかけ、消極的になっていく自分を感じていた。
そんな苦しい日々の中で、救いとなったのは、一番仲の良い先輩の存在だった。思い切って退職したいと相談した時、先輩は親身になって話を聞いてくれ、僕の背中を力強く押してくれた。そして、今では父の会社の経営アドバイザーとして、様々な面でサポートしてくれている。短い会社員生活だったが、この先輩との出会いは、僕にとってかけがえのない財産となった。この経験から、自分の強みや本当にやりたいことを見つけることの大切さを痛感した。合わない環境に無理に留まるのではなく、自分の適性を見極め、新たな道に進む勇気を持つことの重要性を学んだのだ。
第四章:新たな挑戦、地域に根ざした飲食店経営
入社から一年後、僕は会社を辞め、父が経営する飲食店を支えるという新たな道を選んだ。不安もあったが、それ以上に「自分の手でお客様を笑顔にしたい」という強い思いがあった。
飲食店の経営は、決して楽なことばかりではない。仕込みから接客、経営まで、覚えることは山ほどある。しかし、お客様の「美味しい」という笑顔や、「ありがとう」という感謝の言葉が、何よりの励みになっている。お店が少しずつ地域のお客様に愛され、常連さんが増えてきたことが、今の僕にとって一番の喜びだ。
この仕事を通して、僕は改めてお客様との繋がりを大切にすること、そして、常に感謝の気持ちを持つことの重要性を学んだ。お客様一人ひとりの満足が、お店の成長に繋がる。そして、支えてくれる家族、友人、そして一緒に働くスタッフへの感謝の気持ちを忘れないことが、良い仕事をする上で不可欠だと感じている。
最終章:温かい繋がりを胸に、未来へ
24歳になった今、これまでの人生を振り返ると、決して平坦な道のりではなかった。楽しいこと、嬉しいこと、そして、苦しいこと、悔しいこと。様々な経験を通して、僕は多くのことを学び、成長することができた。
何よりも僕の人生を支えてくれたのは、温かい家族の存在、かけがえのない友人たち、そして、出会ってくれた全ての人々との繋がりだ。特に、どんな時も味方でいてくれる父と母の存在は、僕にとって何よりも心強い。
人生において、僕が大切にしている価値観は「誠実さ」と「感謝」だ。これからも、お客様に対しても、一緒に働く仲間に対しても、常に誠実でありたい。そして、周りの人たちへの感謝の気持ちを忘れずに、地域に根ざした、温かいお店作りを目指していきたい。
僕が憧れているのは、他でもない父だ。異国の地で懸命に働き、家族を支えてきた父の背中を見て、僕は多くのことを学んだ。お客様を大切にし、地域に愛されるお店作りをする父の姿は、僕の目指す未来そのものだ。いつか父のように、多くの人に笑顔と温かさを届けられるような存在になりたい。
これからも、様々な困難に立ち向かいながら、一歩ずつ自分の道を歩んでいきたい。そして、これまで支えてくれた全ての人たちへの感謝の気持ちを胸に、未来に向かって進んでいく。
インタビュー
人生一番の成功はなんですか ?
人生で一番の成功と言えるのは、やはり父の飲食店を継ぎ、少しずつではありますが、地域のお客様に愛されるお店になりつつあることだと思います。金融会社を一年で辞めるという大きな決断をした時は、本当にこれで良かったのかと不安でいっぱいでしたが、今、お客様の笑顔や「美味しい」という言葉に触れるたびに、あの決断は間違っていなかったと感じます。自分の作った料理や、温かい雰囲気のお店が、誰かの日常に少しでも幸せを届けられているとしたら、これ以上の成功はありません。
人生一番の成功から学んだことはなんですか ?
一番学んだことは、「自分の本当にやりたいこと」に正直に進む勇気の大切さです。周りの意見や世間のレールに囚われず、自分の心に耳を傾け、本当に情熱を持てることに挑戦することで、人は想像以上の力を発揮できるのだと実感しました。もちろん、簡単な道ではありませんでしたが、その分、得られる喜びも大きいです。
人生一番の失敗はなんですか ?
人生で一番の失敗だったと感じるのは、最初の金融会社での一年間です。もちろん、社会人としての基礎を学んだという側面もありますが、自分の適性や本当にやりたいことを見極めずに、周りの期待や安定という言葉に流されて入社してしまったことは、今思えば大きな失敗だったと思います。毎日が苦痛で、自分自身を否定的に捉えてしまう日々でした。
人生一番の失敗から学んだことはなんですか ?
この失敗から学んだことは、「自分をごまかさない」ということです。自分の気持ちに嘘をついて、無理をして合わない場所に留まることは、自分自身を苦しめるだけでなく、周りの人にも迷惑をかけてしまう可能性があります。早めに自分の間違いに気づき、軌道修正することの重要性を痛感しました。
人生で一番大切にしている価値観はなにか ?
人生で一番大切にしている価値観は、「真心」です。
なぜそれを人生の価値観と考えましたか ?
幼い頃から、両親の温かい愛情に包まれて育ちました。父は、言葉や文化の壁を乗り越え、常に誠意をもって仕事や人付き合いをしてきました。母は、いつも周りの人を思いやり、細やかな気遣いを欠かしません。そんな両親の姿を見て育つ中で、「真心」を持って人と接すること、物事に取り組むことの大切さを自然と学びました。また、金融会社で苦しんだ経験から、表面的なテクニックや打算ではなく、心からの誠意こそが、人と人との信頼関係を築き、最終的には良い結果を生むと確信するようになりました。
人生で一番大切にしている価値観をもった具体的なエピソードはなんですか ?
飲食店を始めて間もない頃、お客様から料理について厳しいご意見をいただいたことがありました。落ち込みましたが、私はそのお客様に逃げることなく、真摯に向き合い、何度も話し合いを重ねました。お客様の言葉に耳を傾け、改善できる点はすぐに改善に取り組みました。その後、そのお客様が再び来店してくださり、「あなたの真摯な姿勢に心を打たれた。味も良くなったね、これからも応援するよ」と言ってくださったのです。この経験を通して、たとえ厳しい意見であっても、真摯な気持ちで向き合えば、信頼関係を築き、新たな繋がりを生むことができると強く実感しました。このお客様との出会いは、私の「真心」という価値観をより一層強くする出来事でした。
これからやりたい夢や目標はなんですか ?
これからやりたい夢は、父の店をさらに発展させ、地域にとってなくてはならない、温かいコミュニティのような場所にすることです。美味しい料理を提供するだけでなく、お客様同士が自然と会話を交わしたり、笑顔が溢れるような、そんな居心地の良い空間を作りたいと思っています。そして、いつかはこの経験を活かして、海外にも自分の店を持ち、日本の食文化の素晴らしさを世界に伝えていきたいという夢も抱いています。
読者へのメッセージみなさんへのメッセージ
もし今、自分の本当にやりたいことが見つからず悩んでいる方がいたら、恐れずに自分の心に耳を傾けてみてください。周りの声に惑わされることもあるかもしれませんが、最終的に自分の人生を歩むのは自分自身です。たとえ失敗したとしても、そこから学ぶことは必ずあります。そして、どんな時も、真心を持って人と接することを忘れずにいてください。きっと、温かい繋がりが、あなたの人生を豊かなものにしてくれるはずです。