人間関係

マッチングアプリの出会いで決めた転職 -インテリアデザイナーの悩み-

プロフィール

年齢:32歳
性別:女性
職業:元インテリアデザイナー→Web制作会社
趣味:カフェ巡りとインテリア雑貨集め、観葉植物の世話、海外インテリアのPinterest収集

自分史

私は神奈川県横浜市で、美容師の母とフリーカメラマンの父のもとに生まれました。港の近くの街で、毎日どこかしらに“美しさ”が潜んでいるような、そんな環境で育ちました。家では、照明の色について語る母と、構図について熱弁する父が常にいて、小さな頃から美やデザインというものが当たり前にある家庭でした。

小学生のころには、友達がアニメを真似て絵を描くなか、私は間取り図を引いて「この棚の高さを変えたらもっと使いやすいかも」なんてことを本気で考えているような子どもでした。DIY好きは中学になるとさらに加速し、自分の部屋の模様替えを何度も繰り返しました。壁紙を貼り替えたり、照明の色を変えたりするたびに、気分も不思議と変わる。それがすごく面白かったんです。

高校では、その感覚をもっと誰かと共有したくて、文化祭では装飾リーダーを務め、ヨーロッパ風のカフェ教室を作ったことがありました。人に「素敵」と言ってもらえる喜びと、自分の中にある“空間の美しさ”を形にできる快感を知った私は、自然とインテリアの道へ進むことを決めました。

美術系の短大でインテリアデザインを学び、学生時代にはカフェでホールスタッフをしながら、空間装飾も担当させてもらいました。季節に合わせて変えるディスプレイや、来る人にどう印象を残すかを考える日々は、自分にとって“学び”と“実践”が一体となった時間でした。

卒業後は念願のインテリアデザイナーとして働き始め、商業施設や個人宅の空間づくりに関わるようになりました。自分が手がけた空間にお客様が座ってくつろぐ姿を見たとき、「ああ、これがやりたかったんだ」と胸がいっぱいになったのを覚えています。

けれど、仕事が“好き”に直結していた分、いつの間にか心と体が疲弊していくことに気づきました。情熱だけでは続かない。どれだけ好きなことでも、働き方や環境が自分に合っていないと、長くは続かないのだと知りました。

そんなとき、マッチングアプリで出会ったITエンジニアの彼との会話が、私の価値観を大きく揺さぶりました。「Webの世界でも、デザインって生きると思うよ」という彼の言葉が、心に引っかかったのです。彼と出会わなければ、UI/UXという新しい世界に飛び込むことはなかったと思います。

今ではWeb制作会社でUI/UXデザイナーとして働いています。空間から画面へとフィールドは変わりましたが、「人が心地よくいられるデザインをつくりたい」という根っこは変わっていません。むしろ、空間よりも繊細に、人の心の動きを設計するWebの世界に、私は強く惹かれています。

人生を通して大切にしているのは、「自分に正直であること」です。迷ったときは、自分の“違和感”や“ときめき”を大事にしてきました。そしてもうひとつ、出会いは人生を変える力があるということ。思えば、家族、友人、恩師、そしてマッチングアプリで出会った彼――人との関わりがいつも私を次のステージへと導いてくれました。

これからも、自分の“好き”に忠実でいたい。そして、誰かにとっての“心地いい”を一つでも多く生み出していけるデザイナーでありたい。そんなふうに思っています。

インタビュー

人生一番の成功はなんですか ?

UI/UXデザイナーに転職したことです。
インテリアデザイナーとしてやりがいを感じていた反面、働き方にモヤモヤを抱えていた中で、まったくの異業種であるWebの世界へ飛び込むのは正直不安も大きかったです。それでも「デザインの本質は変わらない」と信じて行動できたのは、自分の中では大きな成功体験です。

人生一番の成功から学んだことはなんですか ?

「変化を恐れず、自分の“違和感”に正直になること」です。
周囲の期待やキャリアの安定よりも、自分の内側の声に耳を傾けたことで、結果的に今すごく納得できる働き方ができています。

人生一番の失敗はなんですか ?

「好きだから続けられる」と信じて、働き方を見直さずに無理をし続けた時期がありました。インテリアデザインの仕事が好きすぎて、オフの時間もずっと考えてしまい、知らないうちに燃え尽きてしまったんです。

人生一番の失敗から学んだことはなんですか ?

「好き=続けられる」ではない、ということ。
どんなに情熱があっても、自分を労わる仕組みや環境がなければ、長くは続けられない。だからこそ“好きなことをどう続けるか”を考える視点がとても大事だと気づきました。

人生で一番大切にしている価値観はなにか ?

「自分に正直であること」です。

なぜそれを人生の価値観と考えましたか ?

インテリアでもWebでも、“心地いい”デザインは、どこかに自分の本音や美意識が宿っているからこそ生まれると思うんです。
周囲に合わせすぎたり、自分の気持ちを抑えたりすると、デザインにも迷いが出るし、何より生き方そのものが苦しくなるからです。

人生で一番大切にしている価値観をもった具体的なエピソードはなんですか ?

UI/UXデザイナーへの転職を決めたときです。
「今の働き方は合ってない」「もっと自由度の高い環境で、人の感情に寄り添うデザインがしたい」――そう思った自分の気持ちを無視せず、一歩踏み出した結果、今とても満たされた働き方ができています。あのとき、自分に正直になってよかったと、心から思います。

これからやりたい夢や目標はなんですか ?

“暮らしとデジタル”の境界をなくすようなサービスに関わりたいです。
具体的には、住空間やライフスタイルをサポートするUI設計、アプリやWebサービスを通じて、人の感情を優しく包むような体験設計がしたい。
いずれはフリーランスとして、空間とデジタルの両面から「心地よさ」を提供できる存在になれたら…と思っています。

読者へのメッセージみなさんへのメッセージ

もし今、働き方や生き方に迷っている人がいたら、まずは“自分の違和感”を大切にしてみてください。
どんなに周囲が良いと言っても、自分がしっくりこないなら、それはきっと何かを変えるサイン。
私も迷いながら進んできたけれど、“出会い”と“決断”が、人生を豊かにしてくれると実感しています。
自分の「好き」と「心地よさ」を信じて、一歩踏み出してみてくださいね。

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